旅の記録:ペネスル(Pénessoulou)
ペネスル村を訪れるのは今回が4度目。1回目は任地配属のとき。2回目は先輩隊員の誕生日ケーキ作り。3回目はペネスル村の隊員と連絡が取れず心配して様子を見にいった時。そんな感じでペネスルを訪れてはいたものの、隊員宅にいた時間が長く村を見ることはあまりありませんでした。今回はコットンからの糸紡ぎと織物をしているグループを訪問することが目的です。
私の任地ジュグーから南に約55km。乗合タクシーで約1時間。1500Fcfa(300円)。
ペネスルの隊員が区役所の秘書にコットンのグループを紹介してほしいと事前にお願いしてくれていたのですが、秘書は完全に忘れていたようです。4時間くらい待ってほしいとのことで、昼食を食べて食堂でゆっくりし、村のパン工場を見学して待ちました。
パンをこねる機械。
焼いたパンはこのカゴに入れて周辺の村々に輸送します。
窯。でっかいなぁ。
焼いたパンが並べられています。
パン工場のおじさんが高身長でした。左はペネスル村の隊員。彼の職種はコミュニティ開発で、配属はペネスル区役所。ペネスルには2代目の隊員です。要請内容は公衆衛生。まあベナン隊の要請内容はあって無いようなものなので、基本的に隊員自身が考えて活動を進めることが多いです。配属先によっては「こういうことをやってほしい」とお願いされる隊員もいるようですが、そうやって隊員に期待してくれたり構ってくれたりするところは少ないです。
パンをいただきました。見にきただけなのに優しいなぁ。この大きさは1つ100Fcfa(20円)で売られています。
パン工場のおじさんにお礼を言って、区役所の秘書と合流しました。果たしてコットンからの糸紡ぎを見ることはできるのか。
集会所のようなところに着くと、やってました。おばあちゃんたち!まだコットンの収穫は始まったばかりなのでこのグループの活動時期ではないそうですが、この日だけ特別に見せてくれました。
コットンを弓で弾いて広げていきます。
ふわふわになるまで弾きます。
それを手で細くしていきます。
このおばあちゃんがグループの代表。めちゃめちゃうまい。
細さが均一です。本当にすごい。できた糸は棒にどんどん巻いていきます。
再び別の棒に綺麗に巻き直し、こんな感じに出来上がります。こちら1巻き500Fcfa(100円)で売っているとのこと。安すぎないか。
このグループはコットンから糸を紡ぎ、その糸で織物を作っているそう。織物はベナンで盛んなのですが、今はほとんど既製品の安い糸で作られています。このような伝統的な活動を続けている人はとても少ないです。ペネスル村の初代隊員はその伝統を村の若者に引き継ぐために、このグループと活動をしていたそうです。今回糸紡ぎをしていたのもかなりのおばあちゃんばかりでした。販路を開拓すれば高く売れるだろうし、若者も興味を持つんじゃないかなと思いました。モロッコの絨毯に人気があるように。任地ジュグーにもコットンから糸を紡ぐおばあちゃんがいるらしいので、近いうちに探してみようかと思います。コットンの栽培については写真を撮り溜めているので、そのうち記事にしますね。
ペネスル村の糸紡ぎが続きますように!