ハナノサキカタ(旧名:道産子、ベナンへ行く。)

ベナン・ジュグーでJICA青年海外協力隊・野菜隊員として活動。(2017.10〜2019.10)

日本⇄ベナンの国際郵便の日数と料金

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〈任地ジュグーの郵便局〉

住所の無い国ベナンですが、郵便局はあります。全国各地にLa Poste(ラ・ポスト)と呼ばれる郵便局があり、私書箱式となっています。隊員は自分で私書箱を開設することも可能ですが、基本的にはJICAベナン支所の私書箱を利用しており、私もそうしています。つまり、自分宛の手紙や荷物はJICAベナン支所の私書箱(経済首都コトヌー)に届きます。手紙はJICAベナン支所での受取となるのですが、荷物はコトヌーの郵便局まで取りにいきます。実際に日本からベナンに荷物を送ってもらったり、ベナンから日本へ送ったりしたので、どんな感じだったかベナン目線で書いていきます。

 

日本→ベナン

郵便局からの郵送で船便か航空便か選べます。郵便局からの場合の料金も参考までに。(2018/10現在)

船便:2ヶ月〜3ヶ月くらい

1kg2200円、3kg3100円、5kg4000円

航空便:2週間〜1ヶ月くらい

1kg4600円、2kg10200円、3kg15800円

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日本から送る際に「お問い合わせ番号」を貰えるので、インターネットからの追跡が可能です。

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〈写真の通知は別の荷物の時のです〉

荷物が届くとJICA事務所にこのような通知が届きます。そして、この通知が届いたことをJICAの職員が電話で教えてくれます。インターネットでは12月20日に荷物が到着したと表示されていますが、JICAから連絡が来たのは1月9日でした。届いてから通知までが遅いのです。基本的には通知が来たら荷物を取りにいくという感じなのですが、あまりにも届かない場合は郵便局に行って問い合わせます。

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先ほどの通知を持って空港近くの郵便局へ取りに行きます。入口が2つありますが、右側の入口の方です。保管料1250Fcfaを払い、中身をチェックされて終わりです。
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こちらが航空便で届いた荷物。移動禁止期間中だったので、調整員の方が代わりに受け取りにいって下さいました。日本の窓口(東京)で荷物を出して、ベナンの郵便局からJICAに通知が届くまで28日(2週間くらい)でした。

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こちらは船便で届いた荷物。嬉しい日本食品。78日間(2ヶ月半くらい)かかりました。種子島からなので、日本での郵送期間も考えるととても早い到着だと思います。荷物のトラブルはあまり聞いたことがないですが、一度だけ日本からの荷物の中身が少し無くなっていたということを聞いたことがあります。あまり大事なものは送らない方がいいですね。

 

ベナン→日本

基本的に航空便のようです。船便はできないと言われました。荷物は空港近くの郵便局の窓口で出すのが確実でよいと思います。

航空便:2週間〜1ヶ月くらい

1kg18000Fcfa(3600円)、2kg24000Fcfa(4800円)、3kg30000Fcfa(6000円)、包装代2000Fcfa(400円)

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中身を見せなければならないので、蓋はせずに持っていきます。瓶は割れる危険性があると拒否されます。中身チェックが終わると包装係の女性たちが頑丈に(?)包んでくれます。これは義務だそうで、包装代2000Fcfaを払わなければなりません。

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包装紙の上から相手の住所を二面に、こちらの住所を二面に書きます。そして、伝票に住所や内容物を書いていきます。なぜこんなに住所をたくさん書くのかはよく分かりません。

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日本に届いた時の写真。包装紙の上から更にテープでぐるぐる巻きにされていたよう。日本にはこれまで2度荷物を送ったのですが、かかった日数は1回目は19日(函館)、2回目は15日(種子島)でした。思っていたより早くてびっくり。

 

ハガキ

ハガキは2枚任地の郵便局から出したことがあり、1ヶ月くらいで日本とエクアドルにそれぞれ届きました。ハガキを持って郵便局に行くと切手を貼ってくれます。国によりますが、料金は1000Fcfa(200円)くらいです。他隊員によるとハガキのトラブルは多いらしく、届かなかったり、とても時間がかかったり、任地から日本へ出したハガキがコトヌーのJICA支所に届いてしまったりすることがあるようです。

 

荷物もハガキもコトヌーから出すのが無難ということですね。また友達にベナンの物送ろーっと。

飲み水作り

今回はベナンの協力隊員がどんな水を使っているのか書いてみたいと思います。

現在ベナン隊は2016年度4次隊、2017-1、2017-2、2017-4、2018-1、2018-2の6隊次53名。そのうち水道無しで生活しているのは3名のみです。井戸水生活となると生活するだけで大変かと思います。ちなみに現地の人たちは井戸で生活している人が多いです。水道はあまり普及していません。

ベナンの水道水は基本的に飲まない方がいいのですが、かなりの場所で飲んでも平気です。ですが、JICA的には濾過して煮沸しましょうということなので、多くの隊員がそうしているのかと思います。人によってはペットボトルの水を買って飲んでいるという人もいます。

さて、私はというと水道水を煮沸してから濾過しています。本当は逆ですが、その方が楽なのでそうしています。濾過器はJICA事務所から借りているものです。

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まず、鍋にたっぷり水を入れ煮沸します。(やかんは売ってるけど高い)

そして、そのまま冷まします。

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冷めたら濾過器に投入します。

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濾過されていきます。

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完成!飲み水は基本的にこの水を使っていますが、料理は水道水をそのまま使っています。ジュグーの我が家の水は比較的綺麗なので、そのまま飲んでお腹を壊したことはありません。濾過や煮沸は気持ちの問題ですね。

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ちなみに先日濾過器を使って約1年経ったので濾過棒を交換してみました。右2本が古いもの、左2本が新しいものです。

 

…やっぱジュグーの水汚い!(JICA健康管理員によるとベナンではジュグーの水が最も大腸菌の数値が高く汚いらしいです)

第3号報告書

青年海外協力隊の仕事、2年間で5回報告書を書くこと。ベナン生活1年が経過し、3回目の報告書の時期がやってきました。書いたものをそのままここに載せるだけの記事になります。

 

要約:

ベナンに来て1年、任地ジュグーに来て11か月が経過した。1年経って慣れたように感じることもあれば、まだまだだと感じることもある。幸いにも大きく体調を崩すことなく生活できている。まず、活動について項目1及び項目2に記述した。ジュグーの気候は2つで、大まかに分けると4月から9月までが雨季、10月から3月までが乾季である。ジュグーの野菜栽培は低湿地帯と呼ばれる非常に低い土地で行われることから、雨季が農閑期、乾季が農繁期である。この6か月間は雨季だったため野菜栽培をする人は少なく、活動と言えるような活動はできなかった。しかし、これまで関わってこなかった農家以外の人たちとの関わりを持つことができた。また、この期間には配属先が誕生するという個人的には大きなイベントがあった。時間通りに集まり、ダラダラすることなく会議を終わらせる印象のいい職員たちで、ボランティアの活動にも興味を持ってくださった。これから始まる乾季が最後の活動となると思われるので、1日1日を大事に過ごしていきたい。項目3の現地支援制度活用計画については、今のところ予定はない。項目4には性及び貧富の社会格差について記述した。日本も同じだが、ベナンにも男女の役割のようなものがあり、それが社会格差の要因の1つとなっていることは事実である。また、貧富については都市になればなるほど大きな差があると考える。今のところ深刻な格差は私の目には見えていない。項目5には生活習慣について記述した。ベナンの人々は朝早く、夜は遅いなど日本の生活習慣とは大きく異なる。異なる生活習慣は非常に興味深く、また、それを知ることは彼らに馴染むための第一段階だと考える。

 

活動の進捗状況:

半年前と状況はほとんど変わっていない。ジュグーの低湿地帯で働く農民たちは、雨季が始まった3月頃から減っていった。場所によっては畑が完全に水没するところがあり、そこで働いていた人々は他の村や高地へ移動した。畑が少し高いところにある人々は細々と野菜栽培を継続しているが、狭い面積で働いていることとかん水の必要がないことから、乾季のように毎日畑に現れることはなかった。そのため、この半年は農民とともに汗を流すような活動はしていない。ジュグーにある農業専門学校を訪問したり、農民グループのまとめ役が行う講習会を手伝ったりするなどジュグーの農業を学ぶことに努めた。また、農業系隊員の4任地を訪問し、それぞれの隊員がどのような活動をしているのか見学した。これらの活動から学んだことを今後の活動に活かしていきたいと考えている。着任して8か月が経つ頃、配属先であるジュグーATDA(村落開発支所)が機能しはじめた。支所長と6名の職員から成っており、専門はカシューナッツ2名、トウモロコシ2名、ダイズ、稲作、畜産がそれぞれ1名である。彼らは基本的に現場で働いており、椅子しかない事務所では週2回ほど集まって会議を開いている。

 

着任後1年時点の活動結果と課題及び課題に対する解決案:

着任して1年、ジュグーの気候と野菜栽培について知ることができた。実際に農民と共に活動ができたのは着任した11月から翌年の3月頃までの乾季の間のみである。そのため、思うような成果は出せていない。2年目は特に乾季の間に活動に力を入れ、雨季でもまだ雨の少ない4~6月は細々と農業を続けている人々と共に活動できたらと考えている。また、雨季の間は家庭菜園も視野に入れて活動していきたい。

 

現地支援制度活用計画:

現在、予定なし。

 

社会格差に関する所見:

性別による格差であるが、男女によって職業が異なるように感じる。例えば、男性は公務員や農家、運転手、整備士、溶接工、大工などに多い。女性は家事、飲食業、販売業、美容師、洋裁業が多い。これ自体を格差とは考えられないが、公務員をとってみると女性が社会に進出しづらい社会であると考えられる。これは、学校へ行っていないために公用語であるフランス語を話せる女性が男性と比較して少ないこと、また、家事は女性の仕事とされていることなどが原因だと考えられる。貧富の差に関しては、日本と比べて差は小さいが目に見えやすいように感じる。分かりやすいのは携帯電話やバイク、車である。携帯電話やバイクは多くの人が持っているが、そのレベルを見ると貧富の差が感じられる。ジュグーはまだあまり発展していない都市なのでその差は小さいが、パラクーやコトヌー等の大都市となると差が大きいと予測される。私が普段関わっているジュグーのある農民グループにはスマートフォンを持っている人は1人もいないのだが、先日同期隊員の任地である農民グループのみなさんと会った際、ほとんどの人がスマートフォンを持っていたことにはとても驚いた。

 

受入国の生活習慣:

ジュグーはイスラム教徒がおそらく7割以上を占める。朝5時、街中のモスクからアザーンと呼ばれるお祈りの時間を知らせる呼びかけが大音量で流れる。モスクや家で祈り、家に帰る。8時、多くの人が仕事や学校に出掛ける。10時、朝食を摂る。外食をする人が多い。12時半から15時は公的機関は昼休憩。13時、16時と祈りを捧げ、18時半まで働く。日没の19時に4回目のお祈りをし、最後は20時半に祈る。夕食は基本的に遅く、20~22時である。夜寝るのも遅い。だいたいこのような時間で人々は動いている。生活と仕事がはっきり区別されていないことが多く、仕事中に食事を摂ったり、外出したり、家に帰ったり、昼寝をしたり、友人に電話をしたりする。日本ではあり得ない光景である。電話に関してはベナンの文化とも言える。用事が無くとも挨拶の電話をするのがマナーらしい。私もよく「おはよう。今朝の調子はどう?家族は元気か?よい1日を!」みたいな電話を受ける。私にはその習慣が無いので今まで挨拶の電話をしたことがなく、「俺はこんなに電話してるのに、何で君は電話してこないんだ!」と言われることが多い。