ハナノサキカタ(旧名:道産子、ベナンへ行く。)

ベナン・ジュグーでJICA青年海外協力隊・野菜隊員として活動。(2017.10〜2019.10)

ラマダーン

アッサラームアライクム。ついに断食月がやってきました。私の任地はベナンの中でおそらく最もイスラム教徒が多い地域だと思います。アラビア語が分かる人もたくさんいます。

 

お祈りとアザーン

イスラム教徒は1日5回お祈りをします。ジュグーの街には東京のコンビニ並みにモスクがあるので、家でお祈りをする人もいますが、ほとんどの人がモスクに行っていると思います。また、金曜日の昼は多くの人が綺麗な服を着てモスクに行って集団礼拝に参加します。そのため、金曜日は街にいる人が多いので報告会などで人を集めるには最適です。午前中が良いでしょう。以下、お祈りの時間です。書いてある時間はベナンでのだいたいの時間です。

日の出前(5時)

昼(13時)

日没前(16時)

日没直後(19時)

夜(20時)

このお祈りの時間になると、モスクから「お祈りしましょう」的なアザーンと呼ばれる掛け声が2度流れます。係りの人がスピーカーを使って決まった言葉を言うのですが、この係は声で選ばれているわけではないようで、うるせーよ!と思うような声も聞こえてきます。寝起きだろ、っていう子どもの声だったりも。。ともかく、お祈りの時間になると各モスクからアザーンが流れるので、街中にアザーンが響き渡ります。イスラム教徒でない私にとっては良い時報です。

 

ラマダーン

イスラム暦太陰暦で、月の満ち欠けに沿っています。新月から新月までがひと月です。ひと月29〜30日なので、毎年約11日ずつズレていくようです。つまり、「4月は春」みたいな季節とは関連しないってことですね。各月には1月はムハッラム、2月はサファルというように名前が付いています。9月はみなさんご存知のラマダーンです。断食をする月ですね。日が昇る前に朝食を食べ(5時くらい)、昼間は飲まず食わず、日が沈んでから食事を摂ります(19時くらい)。ジュグーで普段一緒に過ごしている人たちはほとんどがムスリムなので、断食をしている人ばかりです。だいたい高校生くらいになると断食をしているような気がします。ちなみに今年2018年のラマダーンは5/16に始まりました。(予定では5/15と言われていましたが、月の観測でズレました。)

 

Carême (カレム)

ラマダーンに入る前、よくカレムという言葉を聞きました。なんとなくそれが断食を意味するのは分かりましたが、なぜカレムと呼ぶのでしょうか。辞書で引いてみると、四旬節(祭)。キリスト教の言葉が出てきます。うーん、どういうわけか分かりませんが、ベナンではイスラム教の断食もCarêmeと呼びます。アフリカ仏語圏ではそうなのかもしれません。

 

街の様子がいつもと違う

①食事処が減った

街の中心部はそうでもないのですが、私が自宅付近でよく食べていた場所2軒は閉じています。また、頭に飲み物を載せて売り歩く人も減ったような感じがします。でも、食べる場所が無くて困るということはありません。

②畑で働く時間が短くなった

そうですよね。水も飲めないのに今まで通り働いたら大変。早朝など涼しい時間にさっさと仕事を済ませる人が多いです。

③モスクに人が溢れる

この期間中はモスクでお祈りをする人が増えるようです。モスクに入りきらず、外にゴザを敷いてお祈りしている人がたくさんいます。あんなにモスクあるのに溢れるなんて驚き。

④断食をしているのかよく聞かれる

見るからにイスラム教徒ではない私になぜ聞くのでしょうか…挨拶的な感じなのかな。私は、やってないと普通に答えます。

⑤モスクがうるさい

早朝に食事を摂るため、お母さんたちは早起きして一家の食事を用意しなければならないのです。そのため、3時からアザーンが鳴りだします。その後も定期的に鳴って…うるさいよ。よりによって我が家のすぐそばにはモスクがあり、なんとスピーカーはこちらを向いています。普段からうるさいのに、ラマダーンの間は更にうるさいのです。完全に寝不足です。。来年は旅行します。また、最後の10日間は夜中にお祈りをするらしく、深夜に人が集まるモスクから声が聞こえてきます。三時間とか祈り続けるらしい。イスラム教ってスゴイなぁ。

 

珍しく文字文字しい上に愚痴っぽくなりましたが、ラマダーン月について書いてみました。私の家に泊まりにきたら、大音量のアザーンで起床できるよ☆

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我が家を向くモスク