ハナノサキカタ(旧名:道産子、ベナンへ行く。)

ベナン・ジュグーでJICA青年海外協力隊・野菜隊員として活動。(2017.10〜2019.10)

旅の記録:サケテ(Sakété)

先日平成27年度4次隊の皆さんが日本へと帰っていきました。コトヌーの中華料理店で送別会があり、みんなで空港まで見送りにいきました。無事に日本に到着したようでなによりです。お世話になりました。ありがとうございました。

 

首都に上がることはあまりないので、ついでにコトヌー周辺の任地にいる隊員のところに遊びにいきました。長くなりそうなので分けます。まず、サケテ編。サケテには現在2人の隊員がいます(小学校教育・野菜栽培)。野菜隊員の先輩がサケテの野菜隊員のところに行くということで便乗させていただきました。ベナンの野菜隊員全員集合。

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コトヌーからの行き方は2つ。

①ダントッパからサケテ行き乗合タクシーに乗る(人数が集まらないと出発しないので、朝など人が集まりやすい時間は比較的早く出発できる。3時間とか待つこともあるらしい。)

②ダントッパからポルトノボ行き乗合タクシーに乗り、ポルトノボから乗合タクシーでサケテへ。(コトヌーからポルトノボは人の往来が多いので、タクシーはほぼ待たずに出発する。)

どちらが早いかは運次第かと思いますが、今回は先輩隊員がいつも使っているという②の行き方でサケテへ行きました。料金はコトヌーからポルトノボが500Fcfa(100円)、ポルトノボからサケテは700Fcfa(140円)。

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コトヌーからポルトノボへ。1時間くらいでした。こんな感じの大きいタクシー。実際の写真は撮り忘れたので貰い物です。

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ポルトノボからサケテへ。タクシーぎゅうぎゅう詰め。1時間かからずサケテへ到着。タクシーを降りてビックリしたこと。ムスリムがたくさんいる!ベナン南部はキリスト教、北部はイスラム教という勝手なイメージを持っていたので驚きました。サケテはクリスチャンとムスリムの割合が半々くらいのようです。

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先輩隊員の家へ行くと、同じ敷地内で結婚式が行われていました。

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結婚式の時は車を飾ります。水汲みする少年が対照的、、

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午後、先輩隊員の知り合いの農家の方が畑へ連れていってくれました。ベナンに来て初めて竹を見た。たけのこ!私はきのこ派

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カカオの苗を作って販売しています。1つ250Fcfa(50円)だったかな。

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ピュアウォーターと呼ばれる袋詰めの水のゴミを再利用しています。

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カカオの実を発見した模様

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カカオの花

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カカオの実(カカオポッド)

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実を割るとこんな感じ。種子は粘り気のある白い何かに包まれている。この白い部分を口に含んで舐めると、甘酸っぱくておいしい!でも歯を立ててかじっちゃうとカカオ豆が苦い。まずい。白い部分はカカオパルプと呼ばれるもので、なんと日本にカカオパルプのジュースが飲める店があるらしい。

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さて、大事なのはカカオパルプの中身の種子です。カカオパルプを舐め終わったからと言って、そのへんに吐き出してはいけません。回収します。

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これにバナナの葉を被せて、数日間発酵させます。この発酵の過程でカカオパルプは溶けるらしい

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発酵が終わり、乾燥させるとこうなります。豆っぽい。インスタ映え

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殻を割るとこうなる。すでにチョコレート感。

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かじってみた。ビターチョコレート!私の母がよく買う全く甘くないあのチョコレートの味がする!ベナンにはチョコレート工場は無いので、カカオ豆は輸出されています。この農家はカナダやイタリアなど世界各国へ輸出しているようです。

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彼の農場はカカオだけではありません。カカオは日陰を好むので、高い木が一緒に植えられています。これはアボカド。日本では温室の中でしか見たことがないので、こんなに大きなアボカドの木を見るのは初めて。男性が木に登り、木を揺らしてアボカドをガンガン落とします。

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落ちた衝撃でキズだらけだけど、、みんなで拾って収穫。

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パイナップルもあります。

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分かりにくい写真で申し訳ないのですが、左右で株間に違いがあるのがお分かりでしょうか。左がナイジェリア向けパイナップル。株間45cm×90cm。収穫時重量800g〜1kg。右がベナン向けパイナップル。株間30cm×30cm。収穫時重量200〜300g。各国のニーズに合わせて作っているようです。

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この日はパット(ベナンで1番食べられているトウモロコシ粉の練り物)や肉を食べて、ビールを飲んで就寝。

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翌日、先輩がお世話になっている農家さんのところへ。写真はバイクでナイジェリアにガソリンを仕入れにいく人。ナイジェリアが近いので、こういう人をたくさん見かけました。事故ったら爆発しそう。危険すぎる。

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農家さんの家に到着。アブラヤシ。ジュグーでは見た事がなかったので新鮮。日本でパーム油は加工食品に多く使われていたり、バイオマス燃料として使われたりしていますが、ベナンでは食用油として家庭で使われています。

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手で実を外していきます。チクチクする。

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ドラム缶に入れます。

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茹でます。

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その後、この機械を使って潰して、ベナンでよく売られている未精製の赤いパーム油になるそうです。残ったカスはもう一度潰して石けんの材料として使い、最後に残ったカスはニワトリの餌にするということです。

さて、ベナン南部のヤシが豊富な地域では、古いヤシの木を倒して蜜を集めて発酵させ、お酒が作られています。その名もソダビ。この農家さんはソダビの製造・販売も行っているということで、2度目の蒸留をするところを見せていただきました。

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左のタンクに1度蒸留したものと水を入れ、きっちり閉め、火にかけます。蒸気が管を通り、水の入った2つの壺の中で冷やされます。

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火をつけて約30分、出てきた!早速飲ませていだきました。ベナンに来て初めてのソダビ。強い(笑)

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この後薬草に浸けられ、茶色になります。これはコトヌーのスーパーで売られていたソダビ。50ml・1000Fcfa(200円)。

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任期残り半年の先輩隊員、育苗にセルトレイの使用を勧めています。この日はトマトの種子を蒔きました。上手くいくとイイなぁ。

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先輩の家へ帰る途中で見つけたピュアウォーター製造機。

サケテでは普段任地ジュグーでは見られないものをたくさん見る事ができ、とても勉強になりました。案内してくださった先輩、ありがとうございました。