道産子、ベナンへ行く。

ベナン・ジュグーでJICA青年海外協力隊・野菜隊員として活動中!

第1号報告書

ボンジュール!

今日はJICAに提出する報告書のことを書こうかと思います。私たちボランティアは基本的に自由に動ける身ですが、2年間で5回報告書を書かなくてはならないのです。これらの報告書は国民に公開されていて、東京のJICA市ヶ谷に行くと閲覧することができます。

さて、もうすぐベナンに来て3ヶ月、任地ジュグーに来て2ヶ月ということで、第1号報告書を年明けに提出します。項目は決まっているので、それに沿って各500文字程度書くだけです。でも、それだけではあまり伝わらないのと真面目なこと以外は書けないので、この2ヶ月間のことを詳しくこちらに書こうと思います。

 

1.活動地域及び配属先の概要

ドンガ県ジュグー市はベナン北西部に位置する中都市である。北緯9度、東経1度でサバナ気候。季節は雨季(6〜9月)と乾季(10〜5月)の2つ。現在は乾季真っ只中で、11月にジュグーに来てから一度も雨を見ていない。

ジュグー市は県都であり、人口は経済首都コトヌー、その隣のアボメカラビに次いで3番目に多い(と先日市長の話で知った) 。インターネットで「ジューグー 人口」と検索すると、18万人(2002)、23万人(2009)と出てくるため、2017年では28万人くらいかそれより多いと予測する。子どもがとにかく多い。

多数の民族が住み、Wikipediaによるとデンディ、フラニ、プル、ヨルバ、バリバ、フォンと書いてある。このうちフラニとプルの人々にはまだ出会っていない。言語はデンディ語を話せる人が多数を占める。

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幹線道路は舗装されているが、ボコボコである。しかし測量を何度か見たことがあり、聞くと来年3月から工事がスタートするらしい。

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主要産業は農業、畜産、小売業、サービス業(外食産業、修理業)と思われる。ジュグーで生産されている主な作物は、ヤムイモ、トウモロコシ、キャッサバらしい。作物のことはまだよく分からない。野菜は、現在把握している分だけであるが、多く生産されている順にキャベツ、モロヘイヤ等の葉物、トウガラシ、リーフレタス、ニンジン、タマネギ、バレイショ、トマト、オクラ、サヤインゲン、(以下一度だけ見たもの)ビーツ、ナス、キュウリ、である。

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同ドンガ県バシラ市(ジュグーより南)で野菜隊員として活動していた先輩から乾季は農民は働かないと聞いていたが、ジュグーには広大な低湿地があり、そこで野菜栽培が行われている。乾季であるが、畑には井戸が多数あり農民は毎日のようにかん水することができる。しかし水は減りつつあり、3月には干上がってしまう井戸もあるそう。4月から少しずつ雨が降るらしい。低湿地ということもあり、雨の多い7〜9月は畑に入れなくなると聞いた。その間何をするのか農民に尋ねると、他の村の畑に行って働いたり、バイクタクシーをやったりすると言われた。さて私は何をしようか。

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配属先のジュグー村落開発支所は、新大統領による農業・畜産・水産省の改革のため消滅した。ベナンに来てそれを聞き、「???」となった。元ジュグー村落開発支所の建物は建て替え工事をしていたが、最近完成した。

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先日訪ねたところ、椅子や机が揃いつつあり、すでに数人が働いているようだった。この新しい建物にジュグー村落開発支所に似たものが組織されるのかと思っていたが、その建物は「農業・畜産・水産省ドンガ県事務局(DDAEP Donga)」という前からあった別の組織の事務所となっていた。配属先については謎のままである。

配属先が消滅したため、私は現在ジュグー市役所に預かられている。ジュグー市役所では環境教育隊員が過去2名活動した実績があり、現在はコミュニティ開発隊員(公衆衛生)1名が2017年度1次隊として活動中である。市役所には12の部署があり、70名程度が勤務している。

 

2.ボランティアが所属する部局の概要

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私が所属しているのは開発計画部の地域整備・環境保護課である。この課には40代くらいの男性が1人のみ所属している。先進国からの援助による諸プロジェクトを担当しており、忙しい様子。いくつプロジェクトがあるのか聞くと「たくさん」と言われた。森林・池保護やコットン工場、灌漑設備等のプロジェクトがあるようだ。

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初めは市役所の彼の部屋に出勤してみたが、「ここに座ってて」と言われ待っていたら1日が終わったり、「今日はここで読んでてね」と何を読むのか分からない指示で彼がいなくなったりしたため、市役所に出勤するのは2日で辞めた。というわけで市役所についてはよく分からず、彼の仕事についても詳しくは知らない。まあ彼も、「プロジェクトのように何か援助してくれるわけでもなく、カタコトのフランス語しか話せない日本人ボランティア」をいきなり担当することになり、よく分からないであろう。

 

3.配属先のニーズ

なにこの項目…

特に期待はされていないと思われる。要請書には、ジュグー村落開発支所の農業普及員の指導レベルの改善、農民の生産量増加及び収入向上を目的として①農民との関係構築、情報収集、問題点の把握②堆肥(コンポスト)の指導③野菜栽培の技術指導、助言、改善策の提案④病害虫への効果的な対処方法についての助言を行うと書かれている。農民からは「いい品種が欲しい」「いい農薬が欲しい」「結婚して一緒に農業しよう」と言われるが、難しい話である。技術面では何かできそうなので、まずはジュグーの農業を知っていこうと考えている。

 

4.活動計画準備状況

①農民との関係構築、情報収集、問題点の把握

こちらを現在行っているが、気候の違いもあるため1年はかかると思われる。農民との関係構築もそう簡単なものではなく、ゆっくりと時間をかけていきたい。

②堆肥(コンポスト)の指導

すでに牛糞を利用したコンポスト作りが行われている。しかし、その使用方法が適切でないように感じられる。こちらは様子見。

③野菜栽培の技術指導、助言、改善策の提案

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育苗は行われているが、定植する際に苗をブチブチ根を切りながら引き抜いているのは見ていてつらい。苗が泣いている。言いたいが、20年以上それをやってきた人に対してなかなか言えない。また、果菜類の仕立て方法についても気になっている。トマトもトウガラシも整枝せず、放置して地這いという感じ。整枝してあげれば収量が上がるのではないかと考えている。

④病害虫への効果的な対処方法についての助言

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化学農薬が使われており、深刻な被害は今のところ上の写真の一箇所しか見ていない。しかし、どこの畑に行ってもコナジラミだらけである。ほとんどの農民が化成肥料と農薬を使っているが、先日、無肥料無農薬でトマトを育てているおじさんに出会った。うまくいっているようには見えなかったが、気になるのでまた訪問したい。また、最近は農民組合の店にニームオイルが入荷したので、その効果を農民と一緒に見ていきたい。

⑤その他

新野菜の導入と鶏糞利用の提案を考えている。新野菜は自家採種できる野菜で、うまくいくのがあればやろうかなぁと考えている。鶏糞については、牛糞は多く使われているが鶏糞を使っている人をまだ見かけていないため、あるのに勿体無いなぁと思っている。牛糞を肥料的に使う人がいるが、それなら鶏糞の方がおすすめである。

 

5.受入国の印象

ベナンは治安が良く平和な国である。しかし先日、農民から「過去にウアケ(ジュグー近くのトーゴ寄りの市)でナイジェリア人にアメリカ人ボランティアが殺されたから、ナイジェリアナンバーの車には乗るな」と言われた。平和な日本から平和なベナンに来て、そういうことをあまり考えていなかったので驚いた。暗い時間は外に出ていないが、明るい時間も気を緩ませすぎないようにしようと思う。

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ジュグーでは「バトゥーレ(白人)」「ヨボ(白人)」「シノワ(中国人)」「ジャポネ(日本人)」「ユウキ(先輩の名前)」「ユッピー(先輩の名前から派生したフランス語)」「リカ(先輩の名前)」「ユカ(先輩の名前が混ざったもの)」「アワ(おしい)」「アヤ(正解)」「ありがとう」「またね」「こんにちは」「こんばんは」「ニーハオ(こんにちは)」「ヒーホン(中国語の挨拶と思われるもの)」など実に様々な呼ばれ方で声をかけられる。初めの2週間は一歩外に出ると声をかけられるのがストレスで休みの日は家にこもりがちだったが、もう慣れた。そのへんの人に聞かれるのは「ここで何してるの?」「いつまでいるの?」「どこから来たの?」「男の子?女の子?(ベナンではピアスをしている人を女と判別するが、私はしていないため)」というようなことで、外国人に興味津々という感じである。また、「お金ちょうだい」「髪の毛ちょうだい」「服ちょうだい」「皮膚ちょうだい」「日本に連れていって」「日本人と結婚したいから友達紹介して」と難しいお願いをされることも多い。彼らは「自分たちは貧しい」と言うが、毎日食事をしっかり食べるし服も着ているしバイクも持っているし毎日楽しそうだ。残念ながらあげられるものは持ってきた種子くらいだが、少しでもジュグーの人たちのためになれることを見つけていきたい思う。

 

長々と余計なことまで書きましたが、報告書にはギュッとまとめて真面目に書こうと思います。それではみなさん、よいお年を!