ハナノサキカタ(旧名:道産子、ベナンへ行く。)

ベナン・ジュグーでJICA青年海外協力隊・野菜隊員として活動。(2017.10〜2019.10)

クリスマスと年越し

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

12月は色々と忙しく、2回しかブログを更新していなかったことに気づきました。書きたいことはあるのですが、イベントが多いとついブログのことを忘れてしまいます。

さて、ベナンのカレンダーは12月25日と1月1日が祝日となっています。と言っても、この2つの祝日はクリスチャンのためらしく、ムスリムが多数を占める我が任地ジュグーではお祭りムードは薄いです。もちろん祝日なので公的機関は休みになります。また、学校はクリスマス頃から2週間ほどの休暇となっています。

昨年のクリスマスは確か農家さんと一緒にいつも通り過ごしていました。今年もそうするつもりだったのですが、なんだか疲れていて朝起きられなかったので家にいました。ベナンに来て1年2ヶ月、体力が落ちて疲れやすくなってしまいました。つら。

そういうわけで、家で日中何をしていたか覚えていませんが、夕方からはカレーを作りました。

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カレーを作ると食べきれないので、どうせならと多めに作り近所のベナン人におすそ分けしています。トウガラシの粉をたくさん追加して。

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ムスリムだらけの任地ですが、クリスチャンもいるし、子どもは「プレゼントちょうだい」とか言ってきます。なので、この時期になると街にはクリスマスの飾りが売られます。テレビを見ていると、サンタの格好をした人が子どもたちにプレゼントを配るイベントもあるようです。日本も宗教関係無くクリスマスには子どもがプレゼントを貰いますよね。ジュグーのクリスマスは結構静かですが、クリスチャンが多い地域では一晩中騒いだりもするようです。

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クリスマスが過ぎて、すぐ経済首都コトヌーに移動しました。日本から兄が来るので、お迎えに。そのまま年越しはコトヌーにいました。コトヌーはイルミネーションがたくさん。また、街中で普段は売られていない花火が売られていて、聞くと「みんな花火を買って年が明けたら上げるんだ」と言われました。そして迎えたその時。23時30分くらいからフライングで花火の音が鳴りはじめました。

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隊員ドミトリーの屋上に行ってみると、かなり本格的な花火があちこちで上がっていました。動画を切り取ったものなので汚くてすみません。

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まさかこんなにたくさん花火が上がると思っていなかったのでびっくり。爆竹の音も聞こえました。ドミトリーにいた先輩隊員と1時間くらい眺めていたのですが、深夜1時頃部屋に戻りました。いつまで花火が上がっていたのかはわかりません。近くの教会には多くの人が集まっていて、歌声が聞こえていました。年越しの夜は長そうです。

 

任地の年越しも良いですが、せっかく2年あるので、1回はコトヌーで過ごしてみると楽しいかもしれません。私がイスラム圏にいるからそう思うのかもしれませんが。そんな感じで2019年始まりました。あと10ヶ月!

旅の記録:ペネスル(Pénessoulou)

ペネスル村を訪れるのは今回が4度目。1回目は任地配属のとき。2回目は先輩隊員の誕生日ケーキ作り。3回目はペネスル村の隊員と連絡が取れず心配して様子を見にいった時。そんな感じでペネスルを訪れてはいたものの、隊員宅にいた時間が長く村を見ることはあまりありませんでした。今回はコットンからの糸紡ぎと織物をしているグループを訪問することが目的です。

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私の任地ジュグーから南に約55km。乗合タクシーで約1時間。1500Fcfa(300円)。

ペネスルの隊員が区役所の秘書にコットンのグループを紹介してほしいと事前にお願いしてくれていたのですが、秘書は完全に忘れていたようです。4時間くらい待ってほしいとのことで、昼食を食べて食堂でゆっくりし、村のパン工場を見学して待ちました。

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パンをこねる機械。
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焼いたパンはこのカゴに入れて周辺の村々に輸送します。
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窯。でっかいなぁ。
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焼いたパンが並べられています。
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パン工場のおじさんが高身長でした。左はペネスル村の隊員。彼の職種はコミュニティ開発で、配属はペネスル区役所。ペネスルには2代目の隊員です。要請内容は公衆衛生。まあベナン隊の要請内容はあって無いようなものなので、基本的に隊員自身が考えて活動を進めることが多いです。配属先によっては「こういうことをやってほしい」とお願いされる隊員もいるようですが、そうやって隊員に期待してくれたり構ってくれたりするところは少ないです。
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パンをいただきました。見にきただけなのに優しいなぁ。この大きさは1つ100Fcfa(20円)で売られています。

パン工場のおじさんにお礼を言って、区役所の秘書と合流しました。果たしてコットンからの糸紡ぎを見ることはできるのか。

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集会所のようなところに着くと、やってました。おばあちゃんたち!まだコットンの収穫は始まったばかりなのでこのグループの活動時期ではないそうですが、この日だけ特別に見せてくれました。

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コットンを弓で弾いて広げていきます。
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ふわふわになるまで弾きます。
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それを手で細くしていきます。
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このおばあちゃんがグループの代表。めちゃめちゃうまい。
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細さが均一です。本当にすごい。できた糸は棒にどんどん巻いていきます。

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再び別の棒に綺麗に巻き直し、こんな感じに出来上がります。こちら1巻き500Fcfa(100円)で売っているとのこと。安すぎないか。

このグループはコットンから糸を紡ぎ、その糸で織物を作っているそう。織物はベナンで盛んなのですが、今はほとんど既製品の安い糸で作られています。このような伝統的な活動を続けている人はとても少ないです。ペネスル村の初代隊員はその伝統を村の若者に引き継ぐために、このグループと活動をしていたそうです。今回糸紡ぎをしていたのもかなりのおばあちゃんばかりでした。販路を開拓すれば高く売れるだろうし、若者も興味を持つんじゃないかなと思いました。モロッコの絨毯に人気があるように。任地ジュグーにもコットンから糸を紡ぐおばあちゃんがいるらしいので、近いうちに探してみようかと思います。コットンの栽培については写真を撮り溜めているので、そのうち記事にしますね。

ペネスル村の糸紡ぎが続きますように!

仏語資格のDELF B1 受けてきました@パラクー

DELF・DALF(デルフ・ダルフ)というフランス語資格の試験を受けてきました。レベルは下からDELF A1、A2、B1、B2、DALF C1、C2という感じに6段階になっています。日本の仏検で言うと今回私が受けたB1は2級に当たります。ベナンではinstitut français(アンスティチュ・フランセ)が6月と12月に、CEBELAEが3月に試験を行っています。隊員はB1から受ける人がほとんどで、B2まで合格できたらすごい、C1までいけたらやべえって感じです。

そんなわけで初めてのDELFはB1を受けてきました。試験会場はコトヌーのアンスティチュフランセかパラクーのアンスティチュフランセです。私はパラクーが近いのでパラクーで受けてきました。

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こちらがパラクーのアンスティチュフランセ。申し込みは1ヶ月前くらいにしました。申し込みに必要なのは身分証明書の証明書、証明写真2枚、受験料の3つです。身分証明書の証明書は市役所や警察署等で取れます。パスポートのコピーを持って「証明(l’égalisation)が欲しい」と言うとやってくれます。

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こんな感じ。350Fcfa(70円)。

証明写真は協力隊の訓練所入所前に提出を求められた証明写真のデータを任地の写真屋さんに持っていって印刷してもらいました。データを持っていない場合はその場で写真を撮って印刷してもらえます。村は怪しいですが、街にはだいたい写真屋さんがあります。

受験料は今回受けたB1の場合35000Fcfa(7000円)でした。B2だと40000Fcfa(8000円)というように難易度によって受験料が異なります。

申し込みはアンスティチュフランセの場合、パラクーで申し込んでコトヌーで受ける、コトヌーで申し込んでパラクーで受ける、ということも可能ではないようですが、両者のやり取りがうまくいっておらず面倒なことになることもあるようです。なので、受験場所と同じ所で申し込むのが無難です。

 

さて、元々は6月にDELF B1を受けようと考えていたのですが、色々あって先延ばしにし12月の受験となってしまいました。そして、今回の受験のために頑張って勉強するつもりが、なかなかモチベーションも上がらず。。というのも普段の生活でフランス語には困っていないし、そもそも普段接しているのは農家さんで、彼らは基本的に現地語で生活しているのでフランス語のレベルが高くないのです。あまり喋れない人も多いですし。

でもいざ受験するとなるとそんなことは言っていられません。過去にB1を受けた先輩隊員によると、「リスニングが取れれば(最低5点は取らないといけない)、あとの読解、作文、面接は点数をもらえる」とのこと。ベナンのDELFは採点が非常に緩いようです。なので、とりあえず青いテキストを使ってリスニングの勉強をしました。

Reussir le DELF 2010 edition: Livre B1 & CD audio (Livre + CD)

Reussir le DELF 2010 edition: Livre B1 & CD audio (Livre + CD)

 

と言っても解いたのは累計10問くらい。あとは、試験前々日くらいにネットで「DELF B1 試験」とか検索して、受験レポートを読みました。問題形式は知っておくべきなので、ネットの情報は参考になりました。

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試験当日。パラクーのアンスティチュフランセに来ました。試験会場はこんな感じ。受験者は日本人ボランティアだけでした。この日はB1とB2の試験日。B1を4人、B2を4人が受験しました。

開始時間は8時半と言われていたのですが、B2の受験者が呼ばれたのが9時頃。「B1の受験者は待ってろ」とのことで、呼ばれたのは9時40分頃でした。というのもパラクーのDELFは試験官が1人だったので、彼がB2とB1の部屋を行き来するという感じでした。まずはリスニング。非常に聞きやすかったですが、B2の受験者は「音割れがひどくて聞き取りにくかった」と言っていました。次に読解と作文。この2つに公式時間通りの1時間20分が与えられました。制限時間ぴったりで試験終了の合図。最後は1人ずつ面接です。面接は1人15分くらいはかかるはずなのですが、面接官がテキトーだったので1人5分くらいで終了しました。そんな感じで4人が受けたDELF B1は2時間半くらいで全員終了。試験会場や試験官によって、時間配分は変わるみたいです。テキトーですね。今回私たちが当たった試験官は、リスニング、読解、作文は制限時間通り、面接はすぐ終わらせるって感じの人でした。受ける側は楽でしたが、5分の面接でどんな点数をつけられるのかは結果が出るまで分かりません。こわ。

面接試験の内容について少し書きますね。DELF B1の面接は全部で3題。

1つめは自己紹介。名前、国籍、住んでる街、活動のこと等を話しました。そのあと家族について聞かれたので家族構成を話しました。1分くらいで終わり。

2つめは引いたカードに書かれていることについて試験官とロールプレイをするもの。私が引いたカードは「あなたは大学生です。現役の大学生と卒業生が集まって交流をする機会を設けたいと考えています。しかし、大学側はそれを認めてくれません。説得を試みましょう。」みたいな感じでした。

試験官「なんでそれやりたいの?」

私「卒業生の話を聞いて将来に活かしたいからやりたい」

試験官「そうか、わかった。いつやる?」

私「来月で」

と簡単にロールプレイを終了させてきました。2分くらいで終了。

3つめは引いたカードに書いてあることについて意見を述べる問題。私が引いたカードには、昼寝の効果について長めの文で書かれていました。単語が難しくて全部は分かりませんでしたが。

私「昼寝は良い」

試験官「なんで?」

私「眠いと仕事できないから、少し寝た方が仕事に集中できるんじゃないかな。」

試験官「そうだね」

何も突っ込まれずに2分くらいで終わりました。こんなんでいいのかな。

そんな感じでデルフ受けてきましたよーって話でした。今回受けたB1はベナンでは7000円ですが、日本で受けると13000円くらいするそうです。世界どこで受けても変わらない資格なので、ベナンで受けた方がお得ですね。試験結果は来月出るようです。受かってるといいなぁ。